Doccia(1737-Present)
circa 1760-1770
Coppia Danzante
踊るペア
Diametro : cm Altezza : cm Pasta : Porcellana dura
直径 高さ 硬質磁器
Marca : Nessuna
無し
カラフルな彩色にロココ装飾の台座。男女が踊る姿はモダンに写りますが、マイセン窯の『女性と踊る若い男性』と言うフィグラを模倣したものである。
高台裏の素地を見ると、灰色がかった素地であることが分かる。
ドッチア窯第2期(1758年〜)、ロレンツォ・ジノーリ(Lorenzo Ginori)の時代の作品は、‘Masso Bastardo’と呼ばれる、この灰色がかった素地に、酸化スズを含む釉薬が掛けられて、この白い外観が造り出されている。
第1期(1737年〜)カルロ・ジノーリ(Carlo Ginori)の時代のフィグラでは、1745年からモニュメンタルな大型彫像が盛んに作られたが、そのモデルはフィレンツェの後期バロックのブロンズ作品で、マッシミリアーノ・ソルダニ・ベンツィ(Massimiliano Soldani Benzi)や、ジオヴァン・バッティスタ・フォッジーニ(Giovan Battista Foggini)らで、彼らの作品の型(ピティ宮殿にあった、メディチ家の収集したWax やPlasterを購入したり譲り受けたりしたもの)から制作したり、ルネサンス期のヤコポ・リゴッツィ(Jacopo Ligozzi)のテンペラ画などを元にして制作された。
第2期ではこの作品の様に比較的小さなフィグラを中心に制作された。
男女の顔の造形を見ると、眼はアーモンドアイと言われる大きな瞳で、輪郭を茶色で描いた眉、額から鼻のラインが直線的である。
典型的な原型師ガスパロ・ブルスキ(Gasparo Bruschi)の特徴が見られる。彼は第1期から2期までの長期間この窯の原型師として働き、カルロの設立した「彫刻研究所」で後進の育成にも尽力した。