København(1755-Nuværende)
circa 1776-1779
Plade/ Sæt ind / hård pasta(Protocol No.2)
皿 素地 / 硬質磁器(プロトコールNo.2)
Diameter : 23.0 cm
直径
Mærke : 3 bølge i overglasur blå
マーク:釉上に青で三つの波
一見灰色がかった素地で、硬質磁器がどうか迷う様な外観、更にマイセン窯のノイ・オツィー・ムスター(Neu-Ozier Muster)の様なモウルディングだが、バスケットボーダーが欠如し、ロココ・スクロールに囲まれた窓絵が四つシャンクの間に設けられている。
シャンクは非常に浅く、窓絵のスクロールは柔らかく、巻きが浅い。
元々はマイセン窯から来た装飾の組み合わせだが、先ず第一にフュルステンバーク窯を思い浮かべる。この窯では、殆ど同じモウルディングのお皿が多数存在する。
しかしこの作品の窯印は、釉上に青で三つの波が描かれており、デンマークのコペンハーゲンのお皿だと分かる。
コペンハーゲン窯では1775年から硬質磁器が制作され、1776年にフュルステンバーク窯よりアントン・カール・ルプラウ(Anton Karl Luplau)が原型師兼アルカニストとして招聘された。おそらくこの装飾は、彼がコペンハーゲンに参入してからもたらされたモノと考えられる。
更に素地はカオリンの含有量の少ない、初期のペーストと考えられ、おそらくプロトコール No.2の素地ではないかと考えられる。
この素地は、1779年よりフランス産、リモージュ郊外のイエリエックス(Yrieix)産の良質の磁土を導入し、「Danish Clay」と呼ばれる、より白い素地に改良されている。
また中央の花絵は、花弁のハイライトを、上絵をしない素地の色で表現している。
この手法は、イギリスのウィリアム・ビリングスレイ(William Billingsley)がよく用いた手法である。
何れにしろ非常に珍しい作品であるが、ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館が同様のお皿を所有している。(Museum number : C. 125-1916)
同じモウルディングで、窓絵のロココ・スクロールも同じ薄い緑色で描かれている。
花絵はこの作品が多色で描かれているのに対して、美術館のモノはピュースの単色で描かれている。製作年代は「Last quarter of 18th Ccentury」とされている。
Reference
① Das Weisse Gold des Nordens von Museum Schloss Fasanerie
② Royal Copenhagen by H.V.F. Winstone
③ Die Porzellanmanufaktur Fürstenberg Band 1 von Thomas Krueger
④ The book of Meissen by Robert E. Röntgen