古伊万里染付牡丹唐草七宝繋文鉢(1670−1690/延宝ー元禄年間)
直径:37.4cm 銘無し 目跡五箇所あり
周囲に力強い牡丹唐草、見込みには透かし唐草文、内側には七宝繋が描かれ、高台は
何故か蛇の目高台で、款印は「いにしえびと(古人)」で、素地といい款印といい
藍柿の向付けである。
底に金治ししたニュウがあり、「焼きアマ」ではあるが、それでも見所の多い作品である。
蛇の目高台と言うと、蕎麦猪口等では江戸後期以降の作と思いがちだが、江戸初期には高台内を釉剥ぎした作品が出現する。釉薬を拭き取った部分にハマやチャツ等の下支えする窯道具を当てて窯付けする。江戸後期以降の作品では、高台内の釉薬の掛かった部分が、この作品よりももっと1段無釉の部分よりも低くなっている。
この作品と全く同じモノが柴田コレクションに存在し、しかも底のキズまで共通している。恐らく同じ組み物で、重ねて置いてあったものでは無いだろうか。
この作品は平和島骨董市で購入したものであるが、蛇の目高台で江戸後期以降の扱いを受け、ジャンクを扱うお店のテーブルにただ一つ置かれていた。
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