Minton(1793-Present) back
Dessert Plate(Circa 1860)
デザート プレート
Aquarium painting
水槽の絵
Diameter / 23.0 cm
Mark : Minton factory mark with a crown
Year mark for 1860(imprint)
中央には海底に沈むオウム貝や海草、その前に置かれたクレストが描かれたミントンブルーの盾。
周辺部には、金で描かれた網の目の向こうで、金魚が悠々と泳いでいる。
水草も描かれ、海水ではなく淡水の水槽の中を描いている様に見える。
裏面には上手のモノに使われるミントン社の王冠のマークがプリントされている。
水槽(Aquarium)で魚が飼われた歴史は古く、エジプト時代に遡るが、食用の魚の保存が目的だった。観賞用の金魚が飼われたのは960年の中国が最初で、日本では1616年に金魚が渡来した。ヨーロッパでは1780年のオランダが最初で、1850年にはアメリカにまで拡がっている。
イギリスでは1830年代に園芸用に開発されたテラリウム(terrarium)の枠付きのガラスケースが、アクアリウムとして応用された。
特に1851年のロンドン万博で鉄枠のガラスで覆われたアクアリウムが展示され、これを契機にイギリスでは富裕層でアクアリウムが大流行する。
この作品は、そういう流行期に制作されたモノという事が推察されるが、中央の装飾は、海底を表現したモノと思われ、こういうオウム貝などの装飾は、Worcesterなどのイギリス磁器窯で18世紀初頭より流行した装飾の流れを汲むモノと考えられる。
クレストの金彩は周辺部の金彩は質的に異なり、regilding と思われる。