James Giles Atelier (1743-1777)( possibly) back
Coffee Cup of the Philip Christian Liverpool Porcelain (1771or1773-1776)
Diameter / Coffee Cup cm Hight / Coffee Cup cm
Mark: No Mark
このカップはリヴァプールのフィリップ・クリスチャン窯で製作され、ロンドンのジャイルズ工房で絵付け、装飾されて販売されたものと考えられる。
ウースター窯でも見られる、典型的なやや上に張り出したハンドル、緑がかった素地だが、高台内側の釉薬のスペアが全く無く、楔型の高台も畳付きがウースター窯よりも若干狭い。
ウースター窯やカフレイ窯と同じソープロックを原料として作られたステアタイト磁器は、 区別がつきにくいが、一般にはリヴァプール窯ではウースターよりも灰降りの黒点が多いと言われているが、この作品ではそれほど多くは無い。
花の絵付けは、典型的なジャイルズ工房の絵付けで、特に百合と、薔薇の描き方に特徴が有る。しかしハンドルの装飾は、ジャイルズ工房特有の、徐々に小さく金彩装飾ではあるが、金の質がこの作品では異なっている。
フィリップ・クリスチャン アンド サン(Philip Christian & Son)の台帳には、1771年と、1773年、1776年にジャイルズ工房の記載が残っている。