Meissen Manufaktur(1710-heute)
um wohl 1750
Bear Figure
熊のフィギュア
Höhe : cm
Marke: gekreuzte Schwerter in Emailblau auf der Glasur
釉上に青で描かれた双剣
小熊のフィギュリンである。
ケンドラーらしく、動きのある、今にも飛びかかって来そうな造形である。
実は貴族にとって、狩猟こそ、最後の貴族文化だと言われている。17世紀以降、富裕な市民階級に多くの貴族文化が広まり、唯一この狩猟だけが、広大な猟場を貴族が管理している関係から、このように表現される。
例えばドレスデン郊外にある狩猟の館、モーリッツブアク城(Schloss Moritzburg)などで、猟の前に参加者全員でスタラップカップを掲げて、パンチ(Punsch)を飲み、暖炉の上にはこの様なフィギュリンが飾られていたのかも知れない。
アウグスト強王は、エルベ川の畔に日本宮殿を造り、そこに磁器で造った実物大の動物を展示し、磁器の動物園にしようと、ケンドラーに多くの動物のフィギュアを造らせた。
ただその夢が叶う前に、強王は亡くなり、ケンドラーの造った動物達は、今もドレスデンのツヴィンガー宮殿に展示されている。