Berlin / Johann Ernst Gotzkowsky Manufaktur(1761-1763)             back
 
um 1761-1763   
 
Figur / Putto als Kavalier mit Dreispitz   Aus der Puttenserie
   三角帽子を持つ騎士の天使  天使のシリーズから
 
Höhe:11.0cm                          Marke: Ohne Marke
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
1751年にベルリン窯を創設したヴィルヘルム・カスパー・ヴェゲリーが、後援してくれるはずだったフリードリッヒ大王からの十分な支援を受けられずに1757年に廃業すると、その施設、道具、原料のすべてを買い取り、ヴェゲリーの工場の磁器の製法を引き継いでいた 原型師・エアンスト・ハインリッヒ・リヒャルト(Ernst Heinrich Richard)から、磁器の製法を買い取ったのが富裕商人のヨハン・エアンスト・ゴツコフスキー(Johann Ernst Gotzkowsky)である。
彼は元々フリードリッヒ大王と関係が有り、ベルリンで初めて絹織物の工場も創設した。
大王から磁器の製造許可を得て、王室の管理のもとで操業を開始させたが、結局操業は3年で終わり、債務を抱えた工場は大王自身が買い取った。
このフィギュアは、そのゴツコフスキーのベルリン窯の作品と考えられる。
18世紀に流行した三角帽子を、左脇に抱える紳士風の天使で、このシリーズは元々マイセン窯で制作された「Putten Serie(天使シリーズ)」を模倣している。実はヴェゲリー窯でも模倣されているが、この作品とは全く違うものである。
残念ながら、この作品には『G』のマークが無いが、ステムの装飾の仕方、高台の特徴、フィギュアの釉薬の風合い、顔の描写等、ゴツコフスキー窯の作品と思われる。
 
因みにゴツコフスキーは、ドイツ出身でロシアの女帝となったエカテリーナ2世に、 1764年、 大王の為に収集していた225枚の絵画コレクションを売却している。 七年戦争の多額の出費で、大王がそのコレクションを購入する事を拒否した為だが、女帝は大王にロシアの富を見せつけてあっと言わせたかったのだろうか、当時のロシアは、現実にはプロイセンの富には遠く及ばなかった筈だ。
しかしエルミタージュの美術コレクションは、このコレクションからスタートししたと言われている。
 
 
 
Referenz
Von Gotzkowsky zur KPM  von Winfried Baer
Berliner Porzellan  der Manufaktur von Wilhelm Casper Wegely 1751-1757  von Gisela Zick
Kunstgewerwemuseum der Stadt Köln  Figüliches Porzellan  von Ursula Erichsen-Firle
Berliner Porzellan des 18. Jahrhunderts    bearbeitet von Johanna Lessmann et al
Dictionary of European Porcelain  by Ludwig Danckert